皆さんは、自分が発達障害なんじゃないか?と考えた事はありますか?
発達障害は、病気ではありません。
コミュニケーション、学習、社会、感覚を要する場等さまざまな環境において普段の生活に支障が出てしまう事を言います。
障害は、本人や努力不足や保護者の養育によって起こるものではありません。
本人や御家族、友人でも良いです。
この人の性格は生活に支障が出ているなと気付いた時は、まずは診断を受けて頂く事が重要です。
発達障害は目に見えない為、自分でも、周囲から理解されにくい障害です。
発達障害の診断を受ける事は、周囲からの誤解や理解不足の軽減につながります。
この大事な気付きについて、私が学んだ年代別に現れやすいポイントと発達障害をもつ長男で照らし合わせた経験談を合わせて複数記事にしてみようと思います。
「あなた発達障害なんじゃない?」と直接身内以外の人に忠告するのは難しいと思います。
まずは自分のパートナーやお子さんに向けて思い当たる節があるか考えるきっかけになって頂ければと思います。
注意ポイント
私は医者ではありません。
これから紹介する特性はあくまでも一例であり、同様の特性がみられた場合でも発達障害とならない場合もあります。
予めご承知おき下さい。
目次
障害は、年代別にさまざまな特性が現れる。
過去記事をご覧になっている方や周りに障害を持っている方がおられる方はすでに周知のとおりですが、
発達障害とは
「能力特性が強すぎて生きにくさがあること」
です。
その強すぎる特性が上手くいった時は「個性」になり、障害ではありません。
その特性が上手くいかない時が「障害」となります。
詳細は、過去記事を参考にしてください。
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【講座で学んだ】発達障害とは「能力特性が強すぎて生きにくさがあること」
皆さんは、もし自分やお子さんが「発達障害」と診断された場合、治る障害だと思いますか? 「発達障害」自体が聞きなれない言葉かもしれません。 誰しもが持っている生まれつきの個性。 その生まれ ...
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医師は、発達障害を診断する上で特性の凸凹をその時の年齢に沿って総合的に判断する必要があります。
今回は乳幼児期に現れる特性から説明していきます。
乳幼児期
発達障害は目に見にくい為、本人のわがままや保護者の教育のせいであると誤解され、子育てに自信がもてなくなる事が懸念されます。
以下の特性が現れる場合は、周囲がその事を理解して特性を活かす支援をする事が大切です。
コミュニケーションで現れる特性
・言葉の遅れ
2,3歳だと言葉の遅れは、さほど気にする事ではないと考えます。
・早くから活舌良くスムーズに会話をする子
・遅れても単語が出だした途端に急に会話が上手になる子
・活舌が悪くても沢山お話をする子
成長過程はさまざまです。
不安に思った方は、三歳児検診で相談してもいいかもしれません。
少々脱線しますが、私の長男は三歳児検診で「弱視」の診断のきっかけになりました。
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三歳児検診で要精密検査に!?「弱視」の診断から治療、購入補助まで
長男は3歳児検診が発端で、「弱視」と診断され4歳から治療用眼鏡を掛けています。 4歳から治療用眼鏡を着用して5年程経過して、今も眼鏡常用ですが 裸眼で「視力1.2」程まで回復 しました。 医者曰く、視 ...
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・人見知りしない
長男は確かに小さい頃から人見知りは全くありませんでした。
恐らく、自然と身に付いている距離感が分からない(=空気が読めない)んだと思います。
小さい頃から誰にでも向かっていき、コミュニケーションを取っていたように思えます。
それは小学生になっても登校中、道歩く人には大きな挨拶をし、よく近所の人からは良い子だなと褒められます。
反面、知らない人に付いていっちゃうんじゃないかとたまに心配になりますが、長男の場合は今の所「個性」かもしれませんね。
遊びで現れる特性
・物を並べる、重ねてみて楽しむ
・テレビの同じシーンを繰り返し見る
これは、如実に今でも現れています。
一つ一つの会話や動作を覚えるまで繰り返します。
・まわるものをずっと見ている
記憶をさかのぼるともしかしたらと思うのが、スーパーの天井等にぶら下がっている「これ」
2,3歳の頃に買い物カートに座らせた長男がずっと上を見ているので、何を見ているのかな?と視線を合わせると、ぐるぐる回っている「シーリングファン」でした。
時には笑みを浮かべて、じーっと見ていたのが印象的でした。
保育園や幼稚園、認定こども園で現れる特性
・他の子と一緒に遊ばない
今はさほど気になりませんが、年長の時はよく
「今日も一人で遊んでいた。」
「誰も遊んでくれない。」
「僕に友達いない。」
等つぶやいていた時期がありました。
もしかしたら前述した自然と身に付いている距離感が分からない(=空気が読めない)特性で、周りの友達から敬遠されていたかもしれません。
・慣れるのにとても時間がかかる
長男の場合は保育園等に直接関係はありませんが、着ぐるみを特に恐れていました。
・よくテレビで見るアンパンマンの着ぐるみ
・遊園地にいるようなかわいい動物の着ぐるみ
誰もが近寄って握手や写真を撮ったりしている傍らで近寄ろうものなら、泣き叫んで拒絶していました。
「慣れていない環境に弱い」特性が出ていたのかもしれません。
感覚で現れる特性
・ちょっとした音に敏感
私の長男は、「聴覚過敏」がきっかけで発達障害と診断されました。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
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子供が自閉スペクトラム症(ASD)診断。きっかけは「聴覚過敏」?
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・洋服の生地感が気になる
・過度な偏食
発達障害かな?と気付き、相談をしたい場合は
お住いの
・地域の保健所
・保健センター(乳幼児健診)
・かかりつけの小児科
・児童相談所
・発達障害支援センター
にまずは相談してみましょう。
まとめ
今回は乳幼児期に現れやすい特性について説明しました。
自分のお子さんに該当する特性はあったでしょうか?
このように発達障害が疑われる特性は多岐に渡り、説明した特性はほんの一部に過ぎません。
一番重要なポイントは、
「疑われる特性」が生活に支障が出ていないか?
この点を基準に考えてみましょう。
もしすでに、お子さんの特性で悩んでいる方がいたら支援の例も併せて御紹介しておきます。
参考
・クリアしやすいように課題があれば細かく分ける。
・何か出来たら褒めるを繰り返す。
・肯定的な言葉を意識する。
(「勉強しないとお菓子あげない。」→「勉強したらお菓子が食べられるよ。」等)
・具体的な言葉を使う。
(ちょっと、もう少し、ちゃんと等はNG)
上記に示したものは、決して簡単に出来るものではありません。
発達障害の子を実際にもつ私もすべて出来ている自信はありません。
ただ、疑われる特性について気付き、意識を少し支援側へ切り替えて寄り添うだけで、子供の意識は変わると思います。
子供の凹ばかりを責めるのではなく、凹の溝を浅くする暖かい支援を心掛けたいですね。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。