発達障害

年代別発達障害の特性の現れ方【学齢期】

2021年6月16日

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年代別発達障害の特性の現れ方【学齢期】

2021年6月16日

今回は前回の記事に続いて、学齢期に現れる特性について説明します。

 

学校生活の中では、発達障害の特性によって「集団に馴染みにくい」、「疎外」、「いじめ」、「不登校」につながりやすいことがあります。

本人なりに頑張っているのに、できないことを甘さやわがままと思われ叱責されたりすることが多くあります。

実際に直面して悩んでいる御家庭も多く聞こえてくるのが、この学齢期かと思います。

 

 

ブログでは何回も書かせて頂いていますが、

発達障害は、病気ではありません。

 

コミュニケーション、学習、社会、感覚を要する場等さまざまな環境において普段の生活に支障が出てしまう事を言います。

障害は、本人や努力不足や保護者の養育によって起こるものではありません。

 

生活に支障が出ている特性に気付いたら、まずは医師の診断を受け、発達障害であるか確認しましょう。

 

その診断を受ける事によって、早い時期から周囲の理解が得られ、必要なサポートや協力を受ける事が可能になります。

結果、安心して過ごせる環境が整っていきます。

 

この大事な気付きについて、私が学んだ年代別に現れやすいポイントと発達障害をもつ長男で照らし合わせた経験談を合わせて複数記事にしてみようと思います。

 

「あなた発達障害なんじゃない?」と直接身内以外の人に忠告するのは難しいと思います。

まずは自分のパートナーやお子さんに向けて思い当たる節があるか考えるきっかけになって頂ければと思います。

 

注意ポイント

私は医者ではありません。

これから紹介する特性はあくまでも一例であり、同様の特性がみられた場合でも発達障害とならない場合もあります。

予めご承知おき下さい。

 

障害は、年代別にさまざまな特性が現れる。

過去記事をご覧になっている方や周りに障害を持っている方がおられる方はすでに周知のとおりですが、

 

発達障害とは

「能力特性が強すぎて生きにくさがあること」

です。

 

 

その強すぎる特性が上手くいった時は「個性」になり、障害ではありません。

その特性が上手くいかない時が「障害」となります。

 

詳細は、過去記事を参考にしてください。

参考
【講座で学んだ】発達障害とは「能力特性が強すぎて生きにくさがあること」

皆さんは、もし自分やお子さんが「発達障害」と診断された場合、治る障害だと思いますか? 「発達障害」自体が聞きなれない言葉かもしれません。   誰しもが持っている生まれつきの個性。 その生まれ ...

続きを見る

 

医師は、発達障害を診断する上で特性の凸凹をその時の年齢に沿って総合的に判断する必要があります。

今回は学齢期に現れる特性から説明していきます。

 

学齢期

学齢期は、

満6歳の誕生日以後の最初の4月1日から9年間(満15歳に達した日以後の最初の3月31日まで)

が該当します。

 

私の長男もこの時期を今生きています。

小学1年生の時に周囲の気付きから「自閉スペクトラム症」と「学習障害」の診断。

 

その診断によって、

 

step
1
小学1年生から通級指導教室へ週1回の頻度で通う。

step
2
学力の差が埋められず、小学3年生から週2回に頻度を増やす。

step
3
小学4年生から特別支援学級へ転籍。

 

等、学校側からさまざまな協力を頂いて、今の所楽しんで学校に登校しています。

 

これから紹介する特性が現れる場合は、周囲がその事を理解して特性を活かす支援をする事が大切です。

 

コミュニケーションで現れる特性

・相手の話を上手く理解できない

長男には「ちょっと」や「適当」、「もう少し」等のあいまいな表現が通用しません。

「もう少し勉強をやってみて」と伝えると「もう少しってどの位?」と返され、作業が止まってしまいます。

乳幼児期でも紹介しましたが、なるべく具体的な言葉を使う必要があります。

 

・自分の思いを充分に伝えられない

これに関しては該当していませんね。

保育園の頃から、日常あった事や、嬉しかった事、頑張った事等を事細かに話してくれます。

 

また、特別支援学級に在籍してからは毎日学校で行った内容を日記にして持ってきてくれるので、学校の中が見えやすくなりました。

普通級にいた頃に比べて連絡帳のやり取りも増えた為、担任との意思疎通が取りやすい環境になりました。

 

遊びで現れる特性

・自分の好きなことだけに没頭する

絵や工作など集中すると止まりません。

最近は、新しく来た小学校の普通級担任の先生がけん玉が得意で、さっそく購入して家で黙々と練習しています。

興味を持ったものに関しては、人一倍集中力が発揮されます。

 

・手先が不器用・自転車や縄跳びが苦手

自転車や縄跳びには苦手意識はないようです。

ただし縄跳びに関して長男を見ていると、前飛びや二重飛びのような単純な飛び方は、頭で理解できる為体が反応します。

あや飛びや交差飛びのような複雑な飛び方になってくると、頭が理解して体が動くまで時間がかかるようです。

単純な運動神経の問題かもしれませんが…

 

・負けるのが嫌で勝ち負けのある遊びができない

 

学校生活で現れる特性

・忘れ物が多い

 

長男の課題の一つです。

・教科書+ノート一式で考える事が出来ない為、準備する時にノートを忘れる事が多い。

・学校からの通知(お便り)が来ない、遅れて来る事が多い。

・普段装着している眼鏡がなくなる事が多い。

 

次の日の準備は本人が進んで取り組んでいるので、親として特に手を出していませんでした。

最近になって担任の先生から学習に差し支えるとの連絡が来た為、私も注意して確認するようにしました。

 

ゆきは
高価な眼鏡だけはなくさないで欲しい…

 

・急に予定が変わると混乱する

 

・担任の先生など、環境条件で行動が変わりやすい

 

感覚で現れる特性

・寒くても半袖、暑くても長袖で平気

 

・音など気になって集中できない

音が過敏なのは前からでしたが、最近になって分かったのは痛いと想像できる感覚も気になって嫌がります。

 

例えば、

・予防接種等の注射を刺している映像

・怪我が予想される映像

 

アニメの映像であっても上記のようなシーンになると、だいたいチャンネルを変えられるか、録画している映像であれば早送りされます。

 

学習で現れる特性

・繰り返し勉強しても身に付きにくい

長男は「ワーキングメモリー」が低かった為、知識として定着するまで時間を要します。

(発達検査の結果より)

また、定着したからといってやめてしまうとすぐ忘れてしまいます。

 

ワーキングメモリーとは、短い時間に情報を保存し、同時に処理する能力のことを指します。

会話や読み書きや計算などの基礎となる日常生活や学習を支える重要な能力です。

 

現在の特別支援学級での学習は、

・「長針」「短針」を取り除いた単位時間の学習

 

・濁点が付いた平仮名の練習

 

・単語を書く練習

 

これらを繰り返し繰り返し、少しづつ身に付けています。

 

・授業中に着席していられない

 

・教科によって得意、不得意の差が大きい

これは、長男が3年生後期で頂いた通信簿です。

恐らく、この差もワーキングメモリーに影響されたものと思われます。

 

家庭生活で現れる特性

・過度な偏食

 

・物の整理、部屋の片付けができない

長男は学校生活においても、片付けに関しては生活に支障が出ている特性です。

 

・名札がズック袋から出てくる。

・はちまきが算数セットから出てくる。

・ティッシュ、ハンカチが大量に道具袋から出てくる。

 

様々なサプライズな演出が無意識に作られます。

 

・メディアに没頭してしまう

 

発達障害かな?と気付き、相談をしたい場合は

 

・学校(特別支援教育担当の先生が在籍していると思います。)

・発達障害支援センター

にまずは相談してみましょう。

 

また、教育の中では、

・特別支援学校についての教育相談、入学

・特別支援学級や通級指導教室

・適応指導教室(放課後デイサービス等)の利用

・生活支援員(サポーターの先生)の配置

等、利用できるさまざまなサポートがあります。

 

まとめ

今回は学齢期に現れやすい特性について説明しました。

自分のお子さんに該当する特性はあったでしょうか?

このように発達障害が疑われる特性は多岐に渡り、説明した特性はほんの一部に過ぎません。

 

もしすでに、お子さんの特性で悩んでいる方がいたら支援の例も併せて御紹介しておきます。

 

参考

・イラストなど目に見えるかたちで示す。

・事前に予告してから実施する。

・不安なときに過ごせる場所を設ける。

・小さな目標を設定して、達成感を与える。

 

上記に示したものは、決して簡単に出来るものではありません。

発達障害の子を実際にもつ私もすべて出来ている自信はありません。

 

ただ、疑われる特性について気付き、意識を少し支援側へ切り替えて寄り添うだけで、子供の意識は変わると思います。

子供の凹ばかりを責めるのではなく、凹の溝を浅くする暖かい支援を心掛けたいですね。

 

重複する内容も含まれますが、乳幼児期編も併せて御覧下さい。

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最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

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  • この記事を書いた人

ゆきは

自閉症スペクトラムの障害を持つ長男を筆頭に次男、長女の3子含む 6人家族の30代主です。ブログ素人。広く浅い知識を元に、家族の生活から節約術、積立NISA、株に至るさまざまな情報をお届けすると共に、備忘録になればと当ブログの開設に至りました。

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